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神経科

神経科について

当院神経科はワンちゃん・猫ちゃんが上手に身体を動かし、的確にものを感じることができる身体作りをお手伝いする診療科です。神経のトラブルで起きる症状はそれが起こった部位(脳神経・脊髄神経・末梢神経)により多種多様です。めまいやフラつき、麻痺などの生活をしていく上で不自由となる障害から痙攣発作、知覚過敏による鋭い痛みなど明確な苦痛を伴うものなどがあります。当院神経科では内科療法・外科療法・リハビリテーション療法から適切な治療法を選択・ご提示致します。

担当医

嶋田

神経科を受診される前のポイント

ムービー撮影

神経症状の多くは言葉での表現が非常に難しいです。また御自宅で見られる症状が病院ではみられないといったケースもたびたび遭遇しています。可能な範囲で結構ですので、デジタルカメラやスマートフォンなどでの動画撮影をしてきていただけると診断を進めていく上で非常に重要な情報になります。(緊急の場合は除きます)ご協力よろしくお願いいたします。

お食事について

検査内容に応じて鎮静処置が必要となることがあります。当日はお食事を抜いての御来院をおすすめします。

神経科の診察(診断)の流れ

  1. Step01問診

    症状をお伺いします。 些細なことから疾患のヒントが見つかります。
    疑問やご不安なことがございましたら何でもおっしゃってください。
    ※上記のムービーが非常に活躍します!!!

  2. Step02検査

    検査の詳細は「検査の種類」をご覧ください。

  3. Step03診断および説明

    検査結果から疑われる疾患の候補を挙げます。 複雑な疾患の場合、すぐには診断がつかないものがあります。 その場合は、追加の検査と必要な治療を動物の症状に合わせて行っていきます。

  4. Step04治療方針のご相談

    詳細は下記項目をご覧ください。

    • 神経内科の治療についてはこちら
    • 神経外科の治療(手術)についてはこちら

検査の種類

神経学的検査

神経異常が疑われるときに行われる最も基本的な検査です。獣医神経病学会が作成している神経検査シートを基に実施します。

  • 観察
  • 姿勢反応検査
  • 脊髄反射検査
  • 脳神経検査
  • 知覚過敏・痛覚検査を行います。この検査により神経の病変部位がどこにあるのか?病状はどの程度進行しているのか?などを診断していきます。写真のような道具で、負担が少なく、簡単に検査ができます。

(病変部位は・・・脳神経?脊髄?病状は・・・不完全麻痺?完全麻痺?)

検査の様子と検査に必要な器具

  • 神経学的検査シート

  • 神経学的検査に必要な道具

  • 脊髄反射の一つの膝の反射を調べる。

  • 足を裏返し、感覚神経と運動神経を調べる

CT/MRI検査
  • MRI(1)

  • MRI(2)

CT検査は脳神経を覆う頭蓋骨や脊髄神経が通る脊椎(背骨)の奇形・脱臼・骨折・腫瘍を評価するために行われます。
MRI検査は脳神経・脊髄神経そのものの評価を行います。脳や脊髄の炎症・腫瘍・奇形・変性などが画像に映し出されます。
CT/MRIの画像を読み解くことにより病気の原因を診断していきます。

  • * 全身麻酔が必要です
  • * 当院では近くの画像検査センターに依頼してCT/MRIを撮影してもらいます
脳脊髄液検査

脳や脊髄神経はそれぞれ頭蓋骨・脊椎の中(空洞)に収まっていますが、脳・脊髄が直接骨に当たらないようにその周囲は液体で保護されています。この液体(脳脊髄液)を数ml採取し検査することにより炎症のタイプや腫瘍の種類がわかります。MRI検査の結果で必要な場合にのみ行われます。

* 全身麻酔が必要です

追加検査

症状や年齢、犬種/猫種に応じて神経病以外の病気も疑われる場合には必要となることがあります。

  • 血液検査&尿検査
  • レントゲン検査
  • 腹部超音波検査
  • 胸部超音波検査&心電図検査
  • 整形学的検査

神経内科の治療について

注射・点滴を行う入院治療や飲み薬で自宅管理&通院治療を行います。病気の種類によってはリハビリテーションも必要となることがあります。また病気の種類や重症度に応じて、通院間隔や投薬期間も異なります。
さらに当院では再生医療(脂肪由来幹細胞療法)も行っています。神経内科疾患や神経外科疾患の術中/術後に神経細胞の再生促進を期待して実施しています。

神経外科の治療(手術)について

当院では脊髄外科を行います。急性の脊髄障害(主に椎間板ヘルニア)が疑われる場合は、緊急の対応(夜間対応含む)や緊急手術もお受けしています。
また当院では神経外科においても低侵襲療法に力を入れています。胸腰部椎間板ヘルニアの手術では一般的な片側椎弓切除術(ヘミラミネクトミー)とより低侵襲で術後の不安定性を予防できる小範囲椎弓切除術(ミニヘミラミネクトミー)の2つの術式を行います。術式の選択は突出した椎間板物質の量や突出範囲、周囲の不安定性などに基づき行います。術式による回復率への影響はないと報告されているため、術後のわんちゃんの生活や早期リハビリテーションの開始など加味した上でより確実に椎間板を取り除ける方法を選択します。

術後のスケジュール

脊髄外科の手術後は約1〜2週間の入院生活となることがほとんどです。入院中からリハビリを開始し、早期の神経機能の回復とご自宅でのリハビリの準備(リハビリへの慣れ)を行います。退院後は、経過観察とリハビリのため定期的に通院していただくことが多いです。

リハビリテーション科との連携

神経科では治療にリハビリを必要とするケースが多いです。 リハビリテーション科での治療は、通院していただき当院リハビリスタッフが施術するスタイルやリハビリスタッフから飼い主様に御自宅でできるリハビリ方法をレクチャーさせていただくスタイルなど飼い主様のご都合・ご要望に合わせて様々なプランを提示させていただきます。

神経科 症例報告

当院の神経科で実際に施術を行った症例の報告です。