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ぬのかわ通信

ぬのかわ通信vol.5 〜外耳炎・耳道内視鏡〜

こんにちは。獣医師の平野です。私は主に皮膚科に力を入れて取り組んでおります。

今年の春はなかなか暖かくなりませんでしたが、ここ最近は夏のように気温が高い日も増えてきましたね。しかし、夏の前にやってくるのが梅雨の季節。これから次第にジメジメした日が続くと思います。 そこで今回は湿気の高い季節に多いわんちゃん、ねこちゃんの耳の疾患についてお伝えします。

皆さんは、わんちゃん猫ちゃんの耳の中を覗いたことはありますか?
赤み、耳垢、臭いは外耳炎のサインです!
耳をかいたり、頭をふったりしていたら痒みで落ち着かない日々を過ごしているかもしれません。
わんちゃん・ねこちゃんの耳の構造は人と異なってとても長く、その上90度に曲がっていて、毛も生えているので、通気が悪く、外耳炎になりやすいです。

犬猫は外耳炎になりやすい

このような悪循環を繰り返し、重度になると耳の穴が塞がってしまうこともあります。そのまま放っておくと耳の奥に炎症がすすみ、外耳から鼓膜を越えて中耳や内耳に炎症が広がります。そうすると脳神経への影響が現れ、体が傾いたり、目が揺れたり(眼振)、ひどい時には発作が出たりすることもあります。

脳神経への影響

耳の穴は塞がってから時間がたってしまうとお薬や洗浄で元に戻すことはできなくなるため、耳道を取り除く手術が必要になります。早めのケアで外耳炎を予防することが大切です。

【自宅でのケア】

わんちゃん猫ちゃんのお耳はデリケートなので綿棒等でこすらず、耳洗浄液を使った耳掃除がおすすめです

  • お耳の中に耳洗浄液を数滴垂らします。
  • お耳の付け根を軽くマッサージします。
  • ブルブルと頭をふらせて液体を耳から出します。液体と一緒に出てきた汚れをコットンで拭き取ります。
お耳のケアは1週間に1度を目安に行なうと良いでしょう。垂れ耳の子、脂が多い子は、もう少し頻度を多くする必要があるかもしれません。
シャンプー教室では、実際にお耳掃除をしながらコツをお伝えしますので、是非ご参加ください。

「シャンプー教室」
【外耳炎の治療】
耳鏡検査
病院では、耳鏡を使って耳道から鼓膜まで観察します。 耳垢、赤み、腫れ、脂の線の過形成をチェックします。
耳鏡検査
耳垢の検査
ダニ、酵母の仲間のマラセチア、細菌を調べます。
  • 洗浄

    洗浄液を用いて耳の中をきれいにします。

  • お薬

    症状に合わせて耳垢溶解剤薬、抗炎症薬、抗真菌薬、抗生剤などを処方します。直接耳につけるお薬や飲み薬があります。

【再発生・難治性の外耳炎の治療】

当院では、再発性・難治性の外耳炎の治療に耳道内視鏡(オトスコープ)を使用できます。
耳道内視鏡(オトスコープ)は、全身麻酔が必要となりますが、従来の耳鏡よりも鮮明に耳道内を観察でき、カテーテルや鉗子を使って、徹底的に耳道の洗浄、異物の除去、耳垢の除去ができます。通常の洗浄や薬ではなかなか治らなかった外耳炎をより細かく観察し、治療計画を立てることができます。
また、徹底的に耳垢を取り除く事で、耳道の環境を正常化することができます。

オトスコープで洗浄

このように、耳道内を徹底的にきれいにし、適切な管理をすることで、再発性・難治性の外耳炎を良好に管理することが可能です。

犬種猫種の性質やアレルギー体質、耳の形によって、通常のケアを繰り返し行っても外耳炎を起こしてしまうわんちゃん猫ちゃんもいます。従来の治療法では解決できないものも新しい治療法や適切な対策を組み合わせることにより治る可能性があります。お悩みの方は、まずは当院までご相談下さい。

ぬのかわ通信